空港の乗り継ぎ、6時間待ちでした。しかも、夜中の4時30分まで。
辺鄙なところなんで、その時間帯か夜中到着のコースしか飛行機がなかったみたいで。
ともあれ、まさか一人空港で寝るわけにもいかないのでずっと起きっぱなしでこんなの書いてました。
長編の更新のほうは少々お待ちください。
ちょっと、復活まで時間かかるかもしれないです。いろいろあって内容忘れてしまって・・・。
しかもネタ帳を日本に・・・まあ大体覚えてますが。
では前置き長くてごめんなさい。お読みになる方は続きより。
「むー。」
なのはは画面を開いて熱心に仕事をしている恋人を眺めながら小さくうなった。
別に仕事の邪魔をしたいわけでもなく、さびしいからかばってほしい・・・というわけでもないのだが、本日のなのはには目標があるのだ。
事の起こりは昼休みのことだ。
今日はライトニング組は午後がオフということもあって、フェイトがキャロとエリオを連れ出してピクニックっぽいことをやっていたのだ。
もっとも場所は隊舎の庭なのだが。
それでも少し気で隠れた穴場みたいないいところがあって3人はそこで一緒の食事をしていた。
ライトニングが集まってのお昼だし、久しぶりにフェイトと二人の一緒のオフということもあってなのははその場を遠慮した。
お昼も終わろうというころ、本来ならフェイトも午後はオフなのだが、ちょっとだけ確認しておきたいことができてしまったので、なのはは若干申し訳ないという気持ちを抱きつつ、3人がいるところへお邪魔した。
そこでなのはが見た光景とはなんだったか。
キャロがフェイトにひざまくらをしてもらっている。
しかも頭をなでなでしてもらうというオプションつきだ。
それはもちろんフェイトは二人の保護者みたいなものだし、キャロはフェイトのことをお姉さんみたいに思っている、それぐらい親しく思っているのは知っている。
キャロの年齢を考えれば、フェイトの甘えたいと思うのも当然だろうとは思う。
思うのだが・・・。
釈然としないものはあるわけで。
なにせ頭をなでてもらうというのは、まあなのはもそれなりによくやってもらっているのだが、ひざまくらなんてしてもらったことない!恋人なのに。
なのにキャロのほうが先にフェイトのひざまくらを取ってしまうなんて到底許しがたい・・・。
いや、そこまででもないけど。
べつに嫉妬してるわけじゃ・・・。いや、してるけどね。
もちろん、なのはとて大人なのでフェイトを呼びに行ったときはそんなところはおくびにも出さなかった。・・・はず。
にこやかにキャロにいいなあ、なんて軽口をいってさり気なくフェイトを連れ出したはず。
いや、絶対にそう。
ついでにエリオはというと、少し赤くなりながらも目の前でキャロがひざまくらをしてもらっているのを平然と受け止めて(なのはにはそう見えた)フェイトと会話を続けていた。
なんだか一瞬負けてしまったような気がしたのは気のせいだろう。
いやいやいや。なのははフェイトの恋人。そう、恋人なのだ。
ひざまくらにあこがれて何が悪い。
とまあ、そんなこんなでなのはは午後の仕事をしながらもぼんやりといかにフェイトにひざまくらをしてもらうかという計画を立てていた。
もちろん普通に頼めばフェイトはひざまくらの一回や二回や三回、喜んでやってくれるだろう。
しかし、昼休みのことがあっての今では明らかにキャロにあてられたみたいで恥ずかしい。
なんといっても相手は自分より10も年下なのだ。
キャロがひざまくらしてもらっているのを見て、自分もひざまくらしてもらいたくなりました、なんてあまりにも子供っぽいではないか。
結局、どうしよう、どうしよう、と考えながら仕事から帰ってくると、ワーカーホリック気味な恋人は画面に向かって何やら熱心に打ち込みをしていた。
シャーリーに聞く限りは今急ぎの仕事はないはず。
そんな時くらい、家できちんと休まなきゃだめだよ、とかなんとか思いながらなのは恋人の背中を恨めしく見やった。
うーん。フェイトちゃんがオフモードなら流れで持っていけなくもないけど、お仕事モードじゃなあ。
そんなことを考えつつキッチンに入ると夕食はきちんと用意されていた。
お仕事に集中してても、こういうところはきちんと気遣ってくれている。
なのはは少し冷めかけた夕食を温めなおすべくコンロのスイッチを入れてから、フェイトの仕事を中断させに行った。
「ごちそう様。ごめんね、なのは。あっためるのやってもらっちゃって。」
「それはいいけど、フェイトちゃん仕事しすぎ。せっかくオフなんだからきちんと休めばいいのに。」
なのはがすこしだけ言い聞かせるように言うと、フェイトはちらりと舌を出してこんなことを言った。
「わたしもそうは思ったんだけど。この部屋帰ってきても一人だとすることないなあって思っちゃって。なのはいないと何やってもつまんないからつい・・・。」
肩をすくめてあんまり反省の色も見せずにそういう恋人になのはは固まった。
なにこれ、かわいいんだけど。
なんか恥ずかしいとかそういうのなしにして思いっきり甘えまくってしまおうか。
だってほら、フェイトちゃんのほうからそういってきたわけだし。
「なのは、先にお風呂入ってきてよ。私、洗物しちゃうから。」
「えっ、フェイトちゃん作ってくれたのにそんなの悪いよ。」
「いいから、いいから。」
にこにこと背中を押してくるフェイトについ負けてしまい、そのままお風呂へ。
お風呂を上がると入れ替わりにフェイトが浴室に入って行った。
それを見送りながらドライヤーを出してきて髪の毛を乾かす。
フェイトは基本的にあまり入浴に時間をかけない。なのはは髪が伸びてからは髪の毛を乾かすのに時間がかかるようになった。
フェイトが浴室から出てくると、なのははちょうど髪の毛を乾かし終わったところだった。
わさわさとタオルで髪の毛の水気をぬぐっている恋人を見て、いつも通りにおいでおいでをしてソファに座っている自分の前に座らせた。
フェイトは嬉しそうに顔をほころばせてなのはの方によって来る。
なんだかその様子がしっぽを振りながら近づいてくる犬みたいだなとか思ってしまった。
膝を崩して座るフェイトの髪を取って乾かしていく。
フェイトはときおり、気持ちよさそうに何かの音を出していた。
髪の毛を乾かし終わって、ドライヤーを近くのテーブルの上に置く。
「終わったよ。フェイトちゃん。」
相変わらず、きれいな流れるような髪を手ですきながら声をかける。
「ん、ありがとう。なのは。」
フェイトは振り返りざまににっこりとほほ笑んだ。
そこまではいつも通りだったのだが、微笑むフェイトの顔がなんだかいたずらっぽさを帯びた。
そのままくるりと顔を前に向けると後ろ向きに倒れてきた。
「えぃっ!」
「えっ!?きゃっ!」
とっさに受け止めようとしたが、フェイトは案外とソフトに倒れてきたようだ。
そこまでの衝撃はなかった。
「うーん。きもちいい。」
今の状況を一言でいえば、ひざまくら。
ん?ひざまくら?
なのはははっとした。
ちょっと待った。これは今日一日中なのはがフェイトにしてもらおうと画策していたものではなかったか。
なのはがぺたりとお姉さんすわりをしているところに、フェイトの頭が乗っかっている。
まあ、ふつうひざまくらというと横座りのところに頭が乗っかっているイメージだが、いまのフェイトはなのはに向かって頭を乗っけている感じだ。
なのははぱくぱくと口を動かした。
というか、下から反対向きに見上げられているのって結構恥ずかしい。
紅くなりながらもやってもらうんじゃなくてやるのもいいかもなんて考えていると、フェイトがしたからなのはを見上げながら言ってきた。
「今日ね、お昼、キャロにひざまくらしてあげてたでしょう?」
「うん、キャロ嬉しそうだってね。」
自分はちょっと面白くなかったなんて決して付け加えたりはしない。
なのはは笑顔で答えた、
「あれしてたら、なんかなのはの膝って柔らかそうだなって思って。
そういえば恋人同士だけどひざまくらってしたことなかったなって思ったんだ。
だから今日なのはが帰ってきたらチャンスを狙ってやってもらおうかなって。」
下から照れたように笑いながらいうフェイト。
「なのはつらくない?」
「うーん。今のところ辛くはないけど。ちょっと待ってね。横座りになった方が疲れなそう。・・・よいしょっと。」
なのはは少しだけフェイトに頭を上げさせて体勢を変えた。
「それで、どうかな?なのはのおひざの感想は?」
「思ったとおりかな。それに、なのはをこの角度から見るのってなんか新鮮かも。」
「そうだね。なんかこんな風に顔見られてるのないからちょっと恥ずかしいかも。」
膝に心地よい重みを感じる。流れるような金髪が自分の膝から流れ落ちている。
うん。これはこれでOKなの。
でも・・・。
「なのはもね。」
「うん?」
気持ちよさそうに、少し眠たそうにとろんとした瞳でうなずき返すフェイト。
そんなに気持ちいいならやっぱり私もやってもらわなきゃ。
「お昼、キャロがフェイトちゃんにひざまくらしてもらうの見て、フェイトちゃんにひざまくらしてほしいなあって思った。」
なんか子供っぽいかもとかそういうのもういいかなって思えてしまう雰囲気があって。
なのはは何も気取らずに自然に言った。
「フフ。ちょっとそうかなって思ってた。お昼のなのはの様子見てたらね。
なのはキャロに嫉妬してたの?」
フェイトはくすくすと笑いながら目を細めて見上げてくる。
「するよー。だってなのはだってひざまくらしてもらったことないのにフェイトちゃんのひざまくら第一号キャロにとられちゃったんだもん。」
ふざけるように、でも半分本気で少しくちをとがらせてなのはも言った。
「なのはのは?」
「へ?」
「なのはのひざまくら第一号は私?」
これって、わかってて聞いてるんだろうなあなんてちょっと思ったけど。
「当たり前でしょ。」
フェイトの顔を両手で挟んで押し付けるように唇を落とした。
唇を離すとフェイトの顔が目の前にある。
「じゃあ、今日は私がしてもらったから明日はなのはにしてあげる。」
「やだやだー!今日がいいの!もうずっとフェイトちゃんにひざまくらしてほしいなって考えてたのにー!」
駄々をこねるように言ってみると、フェイトは再びクスリと笑った。
「わがまま言うなのはもかわいいけど、これは譲れないなあ。なんかもうこのまま眠っちゃいたい気分・・・。だから。」
今日はこれで許してね、といって頭を引き寄せられてキスをされた。それも深いほうの。
フェイトちゃんキス上手だから、これやられるとなんかもう何でも許しちゃうって気持ちになっちゃうんだけど。
まあ、いっかな。
次第に背筋が快感で震えてくるのを感じながらなのはは思った。
おまけ
「で、どうかな。私のひざまくら。」
翌日、なのはは約束通りフェイトにひざまくらをしてもらっていた。
「にゅふー、いろんな意味で最高なの。これ、昨日フェイトちゃんが譲れないって言った気持ちわかる気がする。」
「なのはも?なんだかうれしいなあ。
でも、私もなのはのいってたことちょっとわかった。この角度から見上げられるのって結構恥ずかしいんだね。」
頬を染めていうフェイトをかわいいなあなんて思う。
「ところでさ、これってなんだかちょっと変な気分になっちゃうね。」
「変?」
「ひざまくらしてもらったことって確かにないんだけどね。この位置って。」
もぞもぞとフェイトの膝のうえで動き出すなのは・・・。
「ちょっ、なのはなにやってるの!?やめて、ストップ・・・。あっ、ちょっ、そこ・・・。」
・・・・・・・・・
結局、フェイトはなのはにひざまくらをしてあげることはほとんどなくなったとか、なくならないとか。
「フェイトちゃーん・・・」
「もうっ、なのはのばか!知らない!」
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お久しぶりですね><
えと、お久しぶりです)ペコペコ
久しぶりのfujiさんのssが…
なんだか糖度が上がって…?!
これは私が糖尿になるのも時間の問題なのですかね…オイッ
なのはさん甘えの破壊力はなめてはなりません…
私だったらきっと理性飛んでますね(リセイ?ナニソレ?
まさかこんなに早く更新していただけるとは…私もうれしいです!
ではでは、これからまたお願いします
ペコッ
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